L’Arc〜en〜Cielの楽曲人気ランキング

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集計比率→RC:CD:DL:ST=3/2:1:1.5:520

集計期間

RCP・CDP→原則、オリコン2023年末の集計　一部2024年集計分も含む

DLP・STP→レコード協会の2024年3月認定まで

YMP→一部の楽曲を除き、基本的には2024年3月中のどこかの日付の再生数をカウント

※オリコンが提供する売上枚数の情報は、1000枚未満の詳細を公表することが禁止されている。この禁止規定に従い、1000枚以下の数字は切り捨てて表示し、見やすさの観点から、その他のポイントも表示を統一している。その関係上、合計が一致しないものもある点に注意してもらいたい。なお、順位は詳細で表示した場合の確定順位である。

・単位は全て(万枚)

以下が合計ポイント20万ポイントを超えたL’Arc〜en〜Cielの楽曲人気ランキングである

	曲名	RCP	CDP	DLP	STP	YMP	合計P	発売日
1位	HONEY	0	123.8	16.8	0	3.1	143.7	98. 07.08
2位	snow drop	0	114.6	6.7	0	0.5	121.8	98. 10.07
3位	HEAVEN’S DRIVE	0	112.3	6.7	0	0.2	119.3	99. 04.21
4位	NEO UNIVERSE	0	110.3	6.7	0	0.4	117.5	00. 01.19
5位	花葬	0	104.9	6.7	0	1.8	113.5	98. 07.08
6位	winter fall	0	84.9	16.7	0	1.6	103.3	98. 01.28
7位	浸食〜lose control〜	0	93.8	0	0	0.4	94.3	98. 07.08
8位	DIVE TO BLUE	0	85.9	6.7	0	0.7	93.3	98. 03.25
9位	forbidden lover	0	83.8	0	0	0.2	84.1	98. 10.14
10位	虹	0	72.3	6.7	0	1.2	80.2	97. 10.17
11位	STAY AWAY	0	73.3	0	0	2.4	75.7	00. 07.19
12位	Pieces	0	73.4	0	0	0.4	73.9	99. 06.02
13位	READY STEADY GO	0	31.0	23.6	0	1.8	56.5	04. 02.04
14位	Driver’s High	0	34.0	16.8	0	5.2	56.1	99. 08.11
15位	flower	0	33.6	16.7	0	1.8	52.2	96. 10.17
16位	LOVE FLIES	0	51.4	0	0	0	51.4	99. 10.27
17位	Link	0	23.5	16.8	0	0.8	41.2	05. 07.20
18位	DAYBREAK’S BELL	0	18.1	17.3	0	0.3	35.9	07. 10.10
19位	Lies and Truth	0	29.9	0	0	0.6	30.6	96. 11.21
20位	Spirit dreams inside -another dream-	0	28.7	0	0	0	28.7	01. 09.05
21位	自由への招待	0	21.5	6.7	0	0.3	28.5	04. 06.02
22位	New World	0	18.3	6.7	0	0.9	26.0	05. 04.06
23位	Hurry Xmas	0	18.8	6.8	0	0	25.6	07. 11.14
24位	瞳の住人	0	17.0	6.7	0	0.7	24.5	04. 03.03
25位	MY HEART DRAWS A DREAM	0	14.7	8.3	0	0	23.0	07. 08.29
26位	GOOD LUCK MY WAY	0	12.9	8.0	0	0.5	21.5	11. 06.29
27位	風にきえないで	0	21.0	0	0	0.3	21.3	96. 07.08
28位	SEVENTH HEAVEN	0	14.3	6.9	0	0	21.3	07. 05.30
29位	DRINK IT DOWN	0	12.5	6.9	0	0.5	20.0	08. 04.02

　L’Arc〜en〜Cielは、ボーカルのhyde、ギターのken、ベースのtetsuya、ドラムのyukihiroの4人からなるロックバンドで、同じく同世代バンドであるGLAYとともに90年代後半のバンドブームを作り上げるとともに、90年代後半から00年代にかけてヒット曲を連発したアーティストである。ダブルミリオンポイント達成曲はないものの、ミリオンポイント達成曲数は6曲、50万ポイント超えは16曲、20万ポイント超えは29曲となっている。そんな彼らの歴史を振り返っていこう。

メジャーデビューからいきなりの好セールス

　1994年7月、ビデオシングル『眠りによせて』でメジャーデビューを果たした。1993年4月に、インディーズからアルバム「DUNE」を発表して、オリコンインディーズチャートの1位を獲得、売上約6万枚を記録していたこともあって、すでに話題性は十分な中でのメジャーデビューとなった。ビデオシングル発売と同月、アルバム「Tierra」を発表、約16万枚を売り上げた。10月には、実質的な1stシングルで、アルバム「Tierra」からのリカットシングル『Blurry Eyes』をリリース、CD売上は約6万枚となった。また、後年に人気を獲得した結果、DL認定の10万DLも記録した。ただ、20万ポイントを獲得するほどの人気には至らなかった。この傾向は1995年の発売曲も同様で、7月発売の『Vivid Colors』も10月発売の『夏の憂鬱』も20万ポイントには達していない。一方、アルバムセールスは好調を示して、9月発売のアルバム「heavenly」は約39万枚の売上となった。

本格的なブレイクも活動強制休止へ

本格的なブレイクを果たした1996年と強制的な活動休止から復活した1997年の20万ポイントを超えた楽曲の発売順は以下の通り

曲名	RCP	CDP	DLP	STP	YMP	合計P	発売日
風にきえないで	0	21.0	0	0	0.3	21.3	96. 07.08
flower	0	33.6	16.7	0	1.8	52.2	96. 10.17
Lies and Truth	0	29.9	0	0	0.6	30.6	96. 11.21
虹	0	72.3	6.7	0	1.2	80.2	97. 10.17

　1996年に入ると2月に、シングル『風にきえないで』を発売、前年にアルバム売上を伸ばし、徐々にブレイクの足がかりを作っていた中、本曲でついにシングル売上が20万枚を突破、約21万枚を売り上げて本格的にブレイクを果たした。10月には、hydeが初めてシングル表題曲の作曲を担当した『flower』をリリース、売上は約33万枚となった。本曲はシングル発売当時だけでなく、後年にも人気を獲得、15年以上の月日を要してDL認定の25万DLを記録、息の長いヒット曲となった。また、このDLPにYMPも加えた換算の合計ポイントは約52万ポイントに達し、発売順で自身初となる50万ポイント超えの楽曲となった。11月になると、アルバム「True」の先行シングルとして『Lies and Truth』を発売、先行シングルだったこともあり、前作よりCD売上は微減となったものの約29万枚を売り上げた。12月、満を持して発表されたアルバム「True」は、本年の本格的なブレイクを背景に前作から売上が4倍以上に膨れ上がり、約142万枚の売上を記録、自身初のミリオンセラーを達成した。

　ここからヒット街道まっしぐらかと思われた矢先の1997年2月に、この当時、ドラムを担当していたメンバーのSakuraが逮捕されて、音楽活動は強制的に休止させられる形となった。これにより、アルバム「True」からリカットで、「るろうに剣心」のテレビアニメオープニングテーマに使用されていた『the Fourth Avenue Café』の発売が頓挫した(また、これに伴いオープニングテーマへの使用は4話で打ち切られた)。しかし11月に、改めて「るろうに剣心」のタイアップが舞い込んできて、本アニメの劇場版の主題歌となった『虹』をリリースして活動を再開、CD売上は約72万枚、DL認定の10万DLも記録し、YMPも加えた換算の合計ポイントは約80万ポイントとなった。なお、本曲はhyde・ken・tetsuyaの3人体制で発売した唯一の作品であり、偶然にもシングルのナンバリングが虹の色数と同じ「7」となった。

3枚同日リリースを含め1年に7作のシングルを発売

3枚同日リリースを含め1年に7作のシングルを発売した1998年の20万ポイントを超えた楽曲の発売順は以下の通り

曲名	RCP	CDP	DLP	STP	YMP	合計P	発売日
winter fall	0	84.9	16.7	0	1.6	103.3	98. 01.28
DIVE TO BLUE	0	85.9	6.7	0	0.7	93.3	98. 03.25
HONEY	0	123.8	16.8	0	3.1	143.7	98. 07.08
浸食〜lose control〜	0	93.8	0	0	0.4	94.3	98. 07.08
花葬	0	104.9	6.7	0	1.8	113.5	98. 07.08
snow drop	0	114.6	6.7	0	0.5	121.8	98. 10.07
forbidden lover	0	83.8	0	0	0.2	84.1	98. 10.14

　1998年1月、前作にサポートメンバーとして参加していたyukihiroが正式に加入した第1弾シングルで、アルバム「HEART」の先行シングルとなった『winter fall』をリリースした。先行シングルにもかかわらず、CD売上は前作を上回り約84万枚を記録、後年には約14年でDL認定の25万DLを達成、YMPも加えた換算の合計ポイントは約103万ポイントで、発売順で自身初のミリオンポイント達成曲となった。2月には、アルバム「HEART」を発表、約155万枚の売上となり、2作連続のミリオンセラーを達成した。そこからちょうど1ヶ月、発売時点ではノンタイアップだったシングル『DIVE TO BLUE』を発売、CD売上は前作から微増の約85万枚、DL認定の10万DLとYMPも加えた換算の合計ポイントは約93万ポイントとなった。

　7月には、今や伝説となった「シングル3枚の同日リリース」を敢行、『HONEY』『浸食〜lose control〜』『花葬』が発売された。全曲が初動売上50万枚超えという好セールスをマークしたものの、B’zの『HOME』と発売日が被った結果、オリコンの初登場1位を阻止されて、それぞれ2位、3位、4位となった(なお、『HONEY』は翌週の1位を獲得している)。累計売上はそれぞれ約123万枚、約93万枚、約104万枚となっており、『HONEY』と『花葬』は『HOME』の累計売上を超えている。また、『HONEY』はDL認定の25万DL、『花葬』は10万DLを記録しており、『HONEY』『浸食〜lose control〜』『花葬』のYMPも加えた換算の合計ポイントはそれぞれ、約143万ポイント、約94万ポイント、約113万ポイントとなっている。

　10月には、リーダーでベースを担当するtetsuya発案で、「3枚同日リリースの楽曲がハードめの楽曲となったので爽やかな曲を出して、その後に3枚同日リリースの楽曲よりヘヴィーな曲を1週間で出すことで両極端な作品を仕上げよう」というコンセプトのもと2週連続リリースを敢行した。その1週目、爽やか系シングル『snow drop』は、CD売上が約114万枚、DL認定の10万DLを記録し、YMPも加えた換算の合計ポイントは約121万ポイントとなった。また本曲は、自身に感化され4作連続発売を行っていたglobeの最終週に発売した楽曲『Perfume of love』の1位を阻止する形で、オリコン週間チャートの1位を獲得している。2週目には、演奏時間が長い独創的な世界観の楽曲『forbidden lover』を発売、約84万枚を売り上げた。なお、本曲が1位を獲得した週に、前作が2位にランクインしており、『HONEY』『浸食〜lose control〜』以来となる1位2位の独占を記録した。なお、2度の1位2位独占を記録したのは彼らのみの快挙となっている。

アルバム2枚の同日リリース、最後のミリオンセラー、活動休止へ

アルバム2枚の同日リリースを行った1999年から活動休止となった2001年までの20万ポイントを超えた楽曲の発売順は以下の通り

曲名	RCP	CDP	DLP	STP	YMP	合計P	発売日
HEAVEN’S DRIVE	0	112.3	6.7	0	0.2	119.3	99. 04.21
Pieces	0	73.4	0	0	0.4	73.9	99. 06.02
Driver’s High	0	34.0	16.8	0	5.2	56.1	99. 08.11
LOVE FLIES	0	51.4	0	0	0	51.4	99. 10.27
NEO UNIVERSE	0	110.3	6.7	0	0.4	117.5	00. 01.19
STAY AWAY	0	73.3	0	0	2.4	75.7	00. 07.19
Spirit dreams inside -another dream-	0	28.7	0	0	0	28.7	01. 09.05

　1999年に入ると4月に、ノンタイアップシングル『HEAVEN’S DRIVE』をリリース、ノンタイアップにも関わらず、初動売上は自己最高となる約63万枚を記録、累計売上は約112万枚となった。また、DL認定の10万DLとYMPも加えた換算の合計ポイントは約119万ポイントでミリオンポイントを達成した。6月にはアルバムの先行シングルとして『Pieces』を発売、約73万枚を売り上げた。7月にはアルバム『ark』と『ray』を同日発売、数ヶ月に渡るプロモーションとアルバムブームが重なり、売上はそれぞれ約231万枚と約217万枚でいずれもダブルミリオンとなった。なお、自身がダブルミリオンを記録した作品は、この2作品のみとなっている。

　8月には、フジテレビで放送されていたアニメ「GTO」のオープニングテーマで、アルバム「ark」からのシングルカットとなった『Driver’s High』をリリースした。シングルカットだったこともあり、CD売上は約34万枚にとどまったが、DL認定の25万DL、YouTubeのMV合計再生回数は自身の楽曲では最高となる2500万回超えを記録して、換算の合計ポイントは約56万ポイントとなった。10月、安達祐実主演のテレ朝ドラマ「青い鳥症候群」の主題歌となった楽曲『LOVE FLIES』を発売、約51万枚の売上となった。

　2000年には1月に、資生堂「ピエヌ」のCMソングで近未来的な雰囲気が印象的な楽曲『NEO UNIVERSE』をリリース、CD売上は約110万枚、DL認定の10万DLを記録して、YMPも加えた換算の合計ポイントは約117万ポイントとなった。なお、本曲が自身最後のミリオンポイント達成曲となっている。6月には、リミックスアルバム「ectomorphed works」を発表、約22万枚を売り上げた。7月、アルバム「REAL」の先行シングルで、前作と同じく資生堂「ピエヌ」のCMソングとなった『STAY AWAY』を発売、CD売上は約73万枚となった。なお本曲は、GLAY『MERMAID』、サザンオールスターズ『HOTEL PACIFIC』との同日発売が話題になり、結果として『MERMAID』に1位を明け渡した。また累計売上は『HOTEL PACIFIC』に軍配が上がった。8月には、アルバム「REAL」を発表して、約109万枚のミリオンセラーとなった。

　2001年に突入すると3月に、初のベストアルバムで、1994年から2000年までのシングル曲から収録曲をファン投票で選び、さらに新曲1曲を加えたアルバム『Clicked Single Best 13』を発表、約124万枚を売り上げた。9月には、アコースティックギターを前面に押し出した楽曲で、映画『FINAL FANTASY」の主題歌となった『Spirit dreams inside -another dream-』をリリースした。ところが、先行公開されたアメリカでは制作費が興行収入に追いつかず赤字、日本では「千と千尋の神隠し」が大ヒット中だったことで話題にならず映画が失敗したことで曲もヒットせず、売上は7年ぶりに30万枚を割り込み約28万枚となった。また、この作品のリリース前後、メンバーはそれぞれソロ活動や休養期間に入っていた。特に、hydeはソロ活動に重きをおいて、本曲リリースの1ヶ月後に『evergreen』でソロデビュー、本曲の売上を超えるヒット曲となった。活動休止中の2003年3月には、改めてベストアルバム「The Best of L’Arc〜en〜Ciel」を発表、本作は、前ドラマーのsakuraが在籍していた期間の楽曲を集めた「The Best of L’Arc〜en〜Ciel 1994-1998」、全盛期の楽曲を集めた「The Best of L’Arc〜en〜Ciel 1998-2000」、シングルに収録されたカップリング曲のみを集めた「The Best of L’Arc〜en〜Ciel c/w」の3作品が制作され、それぞれ売上は約18万枚、約19万枚、約14万枚となった。

DL全盛期 part1 〜DL最大のヒット曲誕生〜

DL最大のヒット曲が誕生した2004年から15周年記念イベントに注力した2006年までの20万ポイントを超えた楽曲の発売順は以下の通り

曲名	RCP	CDP	DLP	STP	YMP	合計P	発売日
READY STEADY GO	0	31.0	23.6	0	1.8	56.5	04. 02.04
瞳の住人	0	17.0	6.7	0	0.7	24.5	04. 03.03
自由への招待	0	21.5	6.7	0	0.3	28.5	04. 06.02
New World	0	18.3	6.7	0	0.9	26.0	05. 04.06
Link	0	23.5	16.8	0	0.8	41.2	05. 07.20

　2003年6月から7月にかけて復活ライブを行っていたが、2004年2月についに新譜『READY STEADY GO』をリリース、本曲はMBS・TBS系列で放送されたアニメ「鋼の錬金術師」のオープニングテーマに使用された。自身の約2年半ぶりの新譜だったことに加え、ヒットアニメのタイアップとあって人気が拡大、CD売上は21世紀に発売した自身の楽曲で唯一となる30万枚超えを達成する約31万枚、DL認定はフル25万DLと切り売り50万DLを記録して、YMPも加えた換算の合計ポイントは約56万ポイントとなった。なお、21世紀に発売した自身の楽曲で50万ポイントを超えた楽曲は本曲のみである。

　3月には、アルバム「SMILE」の先行シングル『瞳の住人』を発売、CD売上は約17万枚、DL認定の10万DLを記録して、YMPも加えた換算の合計ポイントは約24万ポイントとなった。同月、アルバム「SMILE」を発表して、約37万枚を売り上げた。6月には、ダイハツのCMソングで、車のCMソングらしい疾走感あふれる楽曲『自由への招待』をリリース、CD売上約21万枚、DL認定の10万DLを記録して、YMPも加えた換算の合計ポイントは約28万ポイントとなった。

　2005年に入ると1月に『Killing Me』をリリースしたが、発売予定日が1週間前倒し、集計不利な曜日での発売、前作とのコンセプト被りなど、様々な要因もあってCD売上約19万枚に加え、DL認定がなかったため、ブレイク以降初で約12年ぶりに20万ポイントを下回った。一方で4月に発売した『New World』は、CD売上こそ前作から微減の約18万枚ながら、DL認定の10万DLを記録、YMPも加えた換算の合計ポイントは約26万ポイントとなった。

　そこから1ヶ月、アルバム「AWAKE」の先行シングルである『叙情詩』をリリース、先行シングルだったためにCD売上は約14万枚にとどまり、DL認定もなかった。6月には、アルバム「AWAKE」を発表、約22万枚を売り上げた。7月には、再び「鋼の錬金術師」のタイアップが決定し、「劇場版鋼の錬金術師シャンバラを征く者」のオープニングテーマとなった『Link』をリリース、CD売上は約23万枚、DL認定の25万DLを記録し、YMPも加えた換算の合計ポイントは約41万ポイントとなった。

　2006年は15周年を迎えるにあたり、8月に「Blurry Eyes」から「forbidden lover」までのシングル14曲の再発売に加え、1996年発売のアルバム「True」からリカットされる予定だった『the Fourth Avenue Café』を発売した。本曲のCD売上は約4万枚、DL認定10万DLにとどまったが、発売当時から現在まで自身の人気曲に挙がることも多い。なお、本曲のMVは、sakuraの在籍していた頃に制作されていたが、前述の発売中止の経緯から公開はされていない。15周年記念の再発はまだまだ続き、1999年に同日発売が話題になったアルバム「ark」と「ray」も再発売している。11月末には、15周年記念ライブを開催、その中で来年のシングルリリースを発表した。したがって、本年の作品は『the Fourth Avenue Café』のみとなり、新曲シングルや新作アルバムの発売がない年となった。

DL全盛期 part2 〜CD+DLの安定的な人気〜

CDとDLで安定的な人気を得ていた2007年と2008年の20万ポイントを超えた楽曲の発売順は以下の通り

曲名	RCP	CDP	DLP	STP	YMP	合計P	発売日
SEVENTH HEAVEN	0	14.3	6.9	0	0	21.3	07. 05.30
MY HEART DRAWS A DREAM	0	14.7	8.3	0	0	23.0	07. 08.29
DAYBREAK’S BELL	0	18.1	17.3	0	0.3	35.9	07. 10.10
Hurry Xmas	0	18.8	6.8	0	0	25.6	07. 11.14
DRINK IT DOWN	0	12.5	6.9	0	0.5	20.0	08. 04.02

　2007年に入ると5月に、新譜のシングルとしては約1年10ヶ月ぶりの楽曲『SEVENTH HEAVEN』をリリース、ユーロビートのダンスミュージックとなった本作は、CD売上約14万枚、DL認定の10万DLを記録して、換算の合計ポイントは約21万ポイントとなった。8月には、現・SUBARUのCMソングとなった『MY HEART DRAWS A DREAM』を発売、前作と同じくCD売上約14万枚、DL認定の10万DLを記録したが、10万DLの認定が僅か4ヶ月だったためにDLPが増加、換算の合計ポイントは約23万ポイントとなった。

　10月、MBS・TBS系列で放送されたアニメ「機動戦士ガンダム00」のオープニングテーマに使用された楽曲『DAYBREAK’S BELL』をリリース、CD売上約18万枚、DL認定25万DLを記録し、YMPも加えた換算の合計ポイントは約35万ポイントとなった。さらに11月、アルバム「KISS」の先行シングル『Hurry Xmas』を発売、CD売上は前作から微増の約18万枚、DL認定の10万DLも加えた換算の合計ポイントは約25万ポイントとなった。そこから僅か1週間で、アルバム「KISS」を発表、2年半ぶりのアルバムで本年発売したシングル曲が全曲収録されたこともあり、前作から売上が増加して約32万枚を記録した。

　2008年には4月に、PS3用の人気ゲーム「デビルメイクライ4」のテーマソング『DRINK IT DOWN』をリリース、CD売上約12万枚、DL認定の10万DLを記録して、YMPも加えた換算の合計ポイイントは約20万ポイントとなった。なお、作曲を担当したyukihiroは、「デビルメイクライ」の第1作目のテーマソングをソロで手掛けていたため、彼のみ再タッグとなっている。また、yukihiroの単独クレジット曲がシングル表題曲になるのは初めてである。また同月から、東京と大阪を含めた世界7都市を廻る世界ツアーを敢行した。その最中であった5月、次のシングル発売及び本ツアーを最後に20周年記念までのライブ活動中止を発表した。

　8月になると、すでに発売を発表済みだったシングル『NEXUS 4/SHINE』をリリースした。『NEXUS 4』は昨年もタイアップとなったSUBARUのCMソングで、『SHINE』は昨年放送されたアニメ「精霊の守り人」のオープニングテーマで、本作が初音源化となった。CD売上は約13万枚で、前作より微増となったものの、DL認定はいずれもなかった。シングル曲がDL認定を記録しなかったのは、『叙情詩』以来で3年以上ぶりとなった。

2010年以降

2010年以降の20万ポイントを超えた楽曲の発売順は以下の通り

曲名	RCP	CDP	DLP	STP	YMP	合計P	発売日
GOOD LUCK MY WAY	0	12.9	8.0	0	0.5	21.5	11. 06.29

　2010年1月、NHKのバンクーバー五輪テーマソング『BLESS』をリリース、CD売上は約10万枚、DL認定は10万DLを記録した。3月には、2年半ぶりのアルバムで、7年ぶりのベストアルバム「QUADRINITY 〜MEMBER’S BEST SELECTION〜」を発表した。本作は、メンバー4人がそれぞれ自身で作曲を務めた楽曲から7曲選んで、それを収録したものである。ちなみに、「QUADRINITY」とは、「Quad(4)」と「Trinity(三位一体)」をあわせた造語である。同月には、初の配信限定シングル『I Love Rock’n Roll』を配信開始している。

　2011年には20周年に突入し、本格的な活動を再開した。2月には、ベストアルバム「TWENITY」を発表、それぞれ「1991-1996」「1997-1999」「2000-2010」の3つに分かれており、売上はそれぞれ約1万枚、約2万枚、約2万枚となった。また、3月には3作品ワンセットのBOXを発売、約4万枚を売り上げた。なお、「TWENITY」とは、「Twenty(20)」と「Trinity」を組み合わせた造語である。6月、映画「鋼の錬金術師嘆きの丘の聖なる星」の主題歌となった『GOOD LUCK MY WAY』をリリース、CD売上は約12万枚、DL認定は半年で10万DLを獲得、YMPも加えた換算の合計ポイントは約21万ポイントとなって、2010年以降では唯一の20万ポイント超えを達成した。

　10月には、旧約聖書の楽園追放をテーマとした楽曲『XXX』を発売、CD売上は約11万枚、DL認定の10万DLを記録し、自身の10年代の人気曲として挙がることも多い楽曲だが、20万ポイントは超えていない。一方、オリコン週間チャートの1位を『DRINK IT DOWN』以来、3年ぶりに獲得した。また、ビルボードジャパンのHot100で初の1位を記録した。12月、アルバム「BUTTERFLY」の先行シングルとなった『CHASE』をリリース、CD売上約9万枚、DL認定は10万DLとなっている。なお、DL認定を記録した楽曲は、本曲が発売順で最後となっている。2012年2月、アルバム「BUTTERFLY」を発表して、約23万枚を売り上げた。

　これ以降の新譜は、かなりのスローペースとなり、2014年から2024年現在までのシングル作品は5作品となっている。またアルバムも、企画アルバムやライブアルバムの発売はあるものの、オリジナルアルバムの発売はご無沙汰となっている。一方、ライブは行われており、開催すればすぐにチケットが完売するという状況は現在でも変わっていない。2019年には、サブスク解禁とYouTubeのMV公開を開始、解禁直後のSpotifyチャートでは、上位18位を独占、TOP50に34曲ランクインという驚異的な人気を見せつけた。また、サブスク解禁を行ったことで、全盛期を知らない世代にも人気が波及して、ますます強固な人気を築いた。なお、約一回りに渡ってオリジナルアルバムが発売されていないが、関ジャムがエイトジャムに変わる前の最後の放送で自身の特集が組まれ、その中で「そろそろ待ってくれているファンのために新しいアルバムを制作したい」という意欲を見せていたので、近々新作アルバムが拝めるかもしれない。以上が、90年代後半から00年代にかけてヒット曲を連発したL’Arc〜en〜Cielの歴史である。この歴史を踏まえて、彼らの楽曲を聞きたくなった人には、2010年までに発売されたシングル曲が全曲収録されている2011年発売のアルバム「TWENITY」が良いだろう。