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レコード(以下”RC”と表記)・CD・ダウンロード(以下”DL”と表記)・ストリーミング(以下”ST”と表記)と、音楽市場は刻々と変化を続けている。そこで、これら全てを網羅したヒット曲のチャートを作成することが、一番の目的である。
1 主要音楽チャートの集計方法を確認し、各チャートの問題点を指摘する。(問題点が無ければ、上記の目的を果たしたチャートが存在することになるため)
・オリコン
CD1枚=1ポイントを基準に、DLとSTの比率を決定する
DL→CDには何曲入っていても、結局リード曲の1曲しか買わない
かつ、CD1作品中にリード曲とカップリング曲は、平均2.5曲収録される
よって、ダウンロードが2.5回なされて1ポイント
ST→再生単価が1回あたり2.1円、ダウンロードの楽曲再生単価255円
→255/2.1≒120となるので、120回再生=1DLが成り立つ
→従って、120*2.5=300から、CD1枚=300回再生を導く
CD:DL:ST=1:2.5:300
オリコンチャートの問題点
- CD偏重の問題点を解決できない
→AKB48に代表される、いわゆるAKB商法(特典商法)で何枚も買われている(=固定ファンによって、楽曲人気に関わらず購入された)分がほとんど考慮されていない
- DL全盛期[1]にDL売上を集計していないため、DL市場のヒット曲が分からない
→DL全盛期にDL売上を計上していれば、DLフル配信が400万ユニット以上を記録しているGReeeeN(現:GRe4N BOYZ)の「キセキ」は、どんなに少なく見積もっても、CD売上との合算でダブルミリオン級のヒットと扱われるはず
つまり、DL全盛期の大ヒット曲が、なかったことになってしまっている
- CDの単価を算出していないために、CDとDLの価値が正しいのか不明[2]
→DL:STの比率を単価で揃えるなら、CD:DLの比率も単価で揃えるべき(CDとSTの比率が同じ土台にいないため、オリコンの指標では比べられない[3])
- CDに2曲収録されている楽曲が、DL・STでは別々で売り上げたものも、1曲として合算
→2022年・2023年の年間合算シングルランキングだけでも、King Gnu「一途/逆夢」、
Mrs.GREEN APPLE「青と夏/点描の唄」などが挙げられる。[4]
[1] ここでは、着うたの切り売りが販売されていた時代前後を指す
[2] これは完全に主観ではあるものの、オリコンが、DL全盛期にDL売上を集計しなかったことを有耶無耶にした上で、DL市場にはそれほど価値がないと主張するために、著しくDL売上の価値を低下させているように思う
[3] 何となく思っている人もいるだろうが、CD:STの比率が、楽曲人気に合致していないと考えられる。実際に、TBSの番組「歌のゴールデンヒット」で、各女性アーティストの最大のヒット曲に焦点を当てた売上ランキングが発表され、その中でCD売上に頼らないYOASOBI「夜に駆ける」が、放送当時の時点で、ドリカム「LOVE LOVE LOVE」を抑えて、1位になったことに関し、SNSが大荒れしたことを一例に挙げておく。(もっとも現在の再生数くらいなら1位になってもおかしくもないが)
[4] また、フジテレビの番組「ミュージックジェネレーション」において、オリコンの記録を参考にした令和のシングル売上ランキングが発表された際、4位のBTS「Dynamite」を抑えて、1位が同じくBTSの「Butter」だった点について、筆者のように?マークを浮かべた人も多いだろう。これは、「Butter」と「Permission to Dance」の売上が、合算されているために起こった現象であると考えられる。
以上の点をもって、オリコン指標が楽曲人気を全網羅したチャートであるとすることはできない。その中で、主にDLヒット曲を可視化できていない点や、ストリーミング集計開始の遅さを突いて、新しく日本の音楽チャートとして台頭したのが、ビルボード・ジャパンである。
ビルボード・ジャパン
まず、集計方法を確認し、各比率を調べていきたいが、残念ながらCD・DL・STの換算比率は非公開となっており、この点が一番の問題である。(そんなことはほぼ間違いなくしていないだろうが、公開情報でない以上、チャート設計者がいくらでも自分の好みでポイントを操作することができるため。)
ビルボード・ジャパンのその他の問題点
- 上記で指摘した比率が分からないことに加え、そもそも、各曲の得点が公開情報ではない
→オリコンでは、有料会員となることで、「you大樹」というサイトを利用することができ、ここで、ほとんどの曲のCD売上を確認できる他、1968-2010年のシングル売上をアーティスト別にまとめたチャートブックや、毎年、年間売上が記載された白書が発売されている。また、集計が21年開始と遅くはあるものの、かろうじてダウンロード数やストリーミング再生回数の公開が行われている。一方で、ビルボードではこのようなサイトや本が存在していない
- ラジオの指標を集計しているため、国内でヒットしたイメージがない洋楽が多くランクイン
→特にJ-WAVEは、主に洋楽を中心に流すラジオ局であり、こういった点も少なからず影響があると考えられる
- 集計方法が密かにコロコロ変わるため、ある年とその数年前を比べづらい
→2016年に、RADWIMPS「前前前世」や星野源「恋」を抑えて、AKB48の同年総選挙シングル「翼はいらない」が年間1位を獲得したことは記憶に新しい。これは、前年まで集計対象外であった販路限定CD(AKB48で言えば”劇場版”)を集計対象にしたことが理由とされている。[5]
[5]「2016年ビルボード年間1位AKB48なぜ」と検索をかけると、このような説を提唱し、実際に問い合わせたといった内容がヒットするので、要確認
以上の点をもって、ビルボード・ジャパンの指標も楽曲人気を全網羅したチャートであるとすることはできない。そこで、本ブログが、「上記問題点を解決し、かつ昭和から現在までを網羅したヒットチャート」を作り上げる。
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