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1 RC・CD・DL・STの換算比率を決定する。
まず「1ポイント」の基準が欲しい
いわゆるミリオンセラー・ミリオンヒットと呼称される曲は、おおよそCD売上が基準になっているので、CD1枚を1ポイントとする。ただし、近年のCDは、固定ファンによって楽曲人気に関わらず購入された分が含まれていることは明らかであるため、その分は最低限、差し引く措置を講じなければならない。[1]
一方で、AKB48がミリオンを出して以降は、CD指標が楽曲人気指標としては一切、使用できないという暴論をしばしば聞くことがある。これは果たして正しい言説だろうか。仮にAKB48が最初にシングルのミリオンセラーを出した2010年から、CDの指標を使えないとする。この場合、嵐が2009年に発売し、売上60万枚を超えるシングル(「Believe」、「明日の記憶」)は、全て楽曲人気に頼ってCDを売り、2010年に発売したシングル(「Troublemaker」、「Monster」)は、全く楽曲人気がなくCDを売ったことになる。このような結果では、逆に楽曲人気を正しく測れておらず、チャートの失敗となってしまう。また、AKB48のミリオンセラーが常態化した2011年よりCD指標を楽曲人気指標として使えないとする場合、AKB48が2010年に出したミリオンシングル「Beginner」は、楽曲人気で約100万枚を売り上げて、2011年に出した「Everyday、カチューシャ」や「フライングゲット」は、楽曲人気で売り上げた枚数が0となる。やはり、楽曲人気を正しく測れていない[2]。
また、近年のCD購入はアーティストの人気によるものであって楽曲の人気でないという論もあるが、アーティスト人気もまた楽曲人気を構成する要素であると考えられる。例えば、宇多田ヒカルが2003年に1年の活動休止を発表した際、ドラマ主題歌のタイアップがついた前作「SAKURAドロップス」の売上が約70万枚に対して、活動休止直前に発売したCMタイアップでしかなかった「COLORS」が、CD市場の衰退期であったにも関わらず売上枚数が約90万枚まで上昇している。これは楽曲自体の人気よりも、むしろ宇多田ヒカル本人の人気が色濃く出た結果だと言えるだろう。
上記をまとめると、CD売上は、楽曲人気と乖離しないようにするため、楽曲人気に関わらず購入された分を最低限差し引く措置を講じることが絶対的に必要である一方で、DL未解禁のアーティストの売上や、CD売上を0にした前後に同程度の楽曲人気を誇っていたアーティストが、突如として、ランキングからいなくなることを避けるためには、楽曲人気指標においても、CD売上指標を0にすることはできないということである。(CD偏重を避けることは当然ではあるが、CDを蔑ろにして良いという訳ではない)
このまとめに従って、各アーティストの1997年以降[3]に発売したシングルの初動売上枚数が15万枚以上のシングルのうち、2周目の売上が初動売上枚数の1/10以下になるシングルとならないシングルの数を比べて、ならないシングルが上回る場合又はシングル10作品を超えてこの条件に当てはまる場合は、そのアーティストが最初にこの条件を満たしたシングル以降[4]に発売した全てのシングルでCD売上のポイント(以下”CDP”と表記)を以下の計算式で減算する。[5][6]
また、初動売上に対して2週目の売上が1/100を下回るシングルは、条件に当てはまらないアーティストの楽曲であっても、その楽曲のみ以下の減算処理を行う。
((累計売上枚数)—(初動売上枚数[7]))+(初動売上枚数/形態数)[8]
以上で、「1ポイント」の基準が設定された。これを踏まえて、各指標のポイント換算比率を考えていきたい。その前提条件として、全ての換算比率が同一指標をもって、比されていることが必須である[9]。そこで、本チャートでは、「1曲あたりの値段」を算出することで、換算の比率を算出することとする。
[1] これを行わない場合、楽曲人気指標に、オリコンのCD売上指標を使えるという意見がまかり通ることになってしまうため、DL・STのヒット曲を可視化するためには、確実に必要な処理
[2] 他にも、2020年に発売し、CD売上30万枚超えとなったLiSAの『炎』は「楽曲人気で売ったCDが一切なかったのか」といった問題や、サブスク未解禁の期間が長かった米津玄師の楽曲は、「CD売上にも楽曲人気が現れなかったのか」などという話になる
[3] You大樹で2週目の売上枚数が確認できるのが1997年以降であるため(1997年以降だけでも、固定ファンによって楽曲人気に関わらず購入された分を差し引けるだろうという予測も含む)
[4] そのアーティストが、最初に初動売上15万枚を記録した時に、1/10以下の条件も満たした場合は、そこまでに発売されたシングルにも、減算処理を行う
[5] 異なった形態数で同じ曲が発売されている場合は、一番多い形態数をその楽曲の形態数とする
[6] この条件に当てはまるアーティストの1形態シングルは、形態数を1.5とする(減算処理が不可能になるため)
[7] EXILEの「EXILE PRIDE」の初動売上は、通常の発売週(2013/04/15付)の売上(565335)に加えて、9月の全追加公演チケットが付属したCDの発売週(2013/07/15付)の売上(157570)、同じく9月の東京ドーム再追加公演のチケットが付属したCDの発売週(2013/09/30付)の売上(112280)、スペシャルエディションの発売週(2013/10/23付)の売上(52579)の合計枚数で計算する。(これらの週は注釈8の仮定に合致することが明らかなため)
[8] 楽曲人気に関わらずCDを購入するファンは「発売週に全形態を購入」し、2週目以降は楽曲人気として「1人が1枚を購入」したものと仮定した処理
[9] 市場ごとに比率の指標が変わると、オリコンのCD:STの比率のように、比率の失敗を生み出す可能性が高いため(ただし、同一市場内の比率の変化は妥当なものであるとする)
2 各市場の1曲あたりの値段と換算比率
RCとCDの境目をどこに置くか→80年代後半(86〜90年)付近と考えられる。
→各年(86〜90年)のオリコン年間TOP10に、2年又は3曲以上ランクインしたアーティスト(中森明菜・光GENJI・長渕剛・工藤静香・Wink・プリプリ)に加えて、RC市場でもCD市場でもヒット曲が多数あるサザンオールスターズの7組が、CDとともにRCも発売した最後のシングルの発売年をそれぞれ調べる。RCでも販売したシングルが過半数を占める年までに発売された曲は、全てRC市場で売上げたものとカウントする。(その楽曲の売上枚数が、RCによるものか、CDによるものか、数字だけでは判断しようがないため)
RCでも販売していた最後のシングル
中森明菜『LIAR』 1989年 光GENJI『荒野のメガロポリス』 1990年
長渕剛『しょっぱい三日月の夜』 1989年 工藤静香『黄砂に吹かれて』 1989年
Wink『Sexy Music』 1990年 プリプリ『Diamonds』 1989年
サザンオールスターズ『フリフリ’65』 1989年
1989年までに発売された曲は、全てレコードで売り上げた曲とカウントする。逆に1990年以降に発売された曲は、全てCDで売り上げた曲とカウントする。
RCの値段
- 物価の違いの考慮
年次統計の大卒初任給[1]を参考に物価を考える。
オリコンが集計を始めた1968年から、RCの売り上げとしてカウントする1989年までの平均と、1990年以降(同一年数の2012年まで)の平均を比べて、1円の価値を算定する。
RC時代 計2221500 年あたり100977 CD時代 計4296500 年あたり195295 195295/100977=1.934… 物価1.93倍とする
1曲の値段を「https://shouwashi.com/transition-record.html」と、レコード協会の新譜推移「https://www.riaj.or.jp/g/data/others/sp_a.html」から算出する。
370円が2年・400円が2年・500円が4年・600円が4年・700円が9年・658円が1年
((10086+10258)*370+(12505+18811)*400+(17660+16709+16860+19687)*500+(20869+20783+20743+21938)*600+(20564+19519+21530+20906+20541+21313+21925+24372+24721)*700+(24789)*658)*1.93/(10086+10258+12505+18811+17660+16709+16860+19687+20869+20783+20743+21938+20564+19519+21530+20906+20541+21313+21925+24372+24721+24789)/2[2]=585.64…→585円(小数第1位を切り捨て)
CDの値段
1990年以降は、物価が大きく変動したことはないので、CD市場が年によって影響を受けているとは考えづらい。よって、以下のように値段を算出する。
CDシングルのミリオンセラーが年間10曲以上あった「91年~00年」までに、CDミリオンセラーシングルが5曲以上あるアーティストで、かつシングルCD総売上が2000万枚のアーティスと平成の歌姫3人[3][4]の、1989年から2009年(CD全盛期の20年分)までのシングルCDの定価から、1曲あたりの値段を決定
1曲あたりの値段の平均を、CDシングルの1曲あたりの値段とする
- 定価は、基本的にタワーレコードの定価を、サブとして(主に、タワーレコードに定価の表示がない場合など)TSUTAYAの定価を参考にする
- 収録曲数は、シングル表題曲のインストゥルメンタルヴァージョン等も1曲にカウント
- 通常盤と他の限定盤で、収録曲数や定価が違うシングルは、通常盤のみカウント
※ N曲入り 000(00)前の数字は値段、括弧の数字は何枚目のシングルかを表す
B’z (533+1501.5+6951+8010+2200+4400)/47=502.031…(小数第3位を切り捨て)
1曲入り 533(20)
2曲入り 1001(1〜3) 993(4~17) 1068(18・19・21〜30・34〜36) 1100(40〜43)
3曲入り 1320(31〜33・37〜39・44〜47)
Mr.Children (533+524+3738+3300+331+3204+427+2514+314.4)/33=451.981…
1曲入り 533(11) 524(30)
2曲入り 1068(8・13・15〜19) 1100(20〜25)
3曲入り 993(1) 1068(2〜7・9・10・14) 1281(12) 1257(26・28・29・31〜33)
5曲入り 1572(27)
DREAMS COME TRUE (1501.5+5978+2670+496.5+4035.5+427+712+1320+342+320.25+801+990+340.5+256.4)/44=458.878…
2曲入り 1001(1〜3) 854(4〜13・16〜19) 1068(14・15・20・23・24) 993(21) 1153(31・32・34・35・38・39・42)
3曲入り 1281(22.5) 1068(22・28) 1320(37・40・43) 1026(41)
4曲入り 1281(25) 1068(26・27・29) 1320(30・33・36) 1362(44)
5曲入り 1282(25.5)
サザンオールスターズ (1501.5+5489+2617.5+550+660+2200+660+308)/27=518
2曲入り 1001(25〜27) 993(28〜38) 1047(39〜43) 1100(44) 1320(45)
3曲入り 1320(46・48・49・52・53)
4曲入り 1320(50・51)
5曲入り 1540(47)
GLAY (524+1980+3916+3300+1320+267+1100+320.5+660+314.25+131+528+220+220)/40=370.268…
2曲入り 1068(1) 1320(24・26・27)
3曲入り 1068(2・4〜12・17) 1100(13・14・19・22・28・33〜36) 1320(25・38・39)
4曲入り 1068(3) 1100(15・16・29・30) 1282(18) 1320(23・35) 1257(37) 524(40)
5曲入り 1320(20・21) 1100(31)
6曲入り 1320(39)
安室奈美恵[5] (2848+1602+3850+1100+220)/35=274.857…
3曲入り 1068(6・8〜15)
4曲入り 1068(1〜5・7) 1100(17・19・21〜29・32・33・35)
5曲入り 1100(16・18・20・30・31)
6曲入り 1320(34)
浜崎あゆみ (1780+801+1925+880+220+1100+377.14+275+1188+480+110+119.16+110+94.28)/47=201.267…
3曲入り 1068(2〜5・8)
4曲入り 1068(1・6・7) 1100(26・28・30・32〜35)
5曲入り 1100(39・41・42・46)
6曲入り 1320(27) 1100(36〜38・40・43・44)
7曲入り 1320(29・31)
8曲入り 1100(45・47)
10曲入り 1320(9・14・17・19〜23・25)
11曲入り 1320(15・16・18・24)
12曲入り 1320(11) 1430(13)
13曲入り 1430(12)
14曲入り 1320(10)
宇多田ヒカル (692+346+550+314+712+768.66+267+1729.5+275+392.75+264+230.6+192.16+220)/21=331.127…
1曲入り 692(14)
2曲入り 692(13) 1100(15) 628(17)
3曲入り 1068(1・2) 1153(7・16)
4曲入り 1068(3) 1153(4・9〜12・20) 1100(6) 1571(21)
5曲入り 1320(5) 1153(18)
6曲入り 1153(8) 1320(19)
(502.01+451.98+458.87+510+370.26+274.85+201.26+331.12)/8=387.54→計算の都合上で390円とする
DLの値段
レコチョクの値段から決定する。
1曲の値段は、上記アーティストの最大売上を記録したアルバムの収録曲の料金から決定
B’z「B’z THE BEST “Pleasure”」 261円 ミスチル「Atomic Heart」 261円
ドリカム「The Swinging Star」 261円 サザン「海のYeah!」 261円
GLAY「REVIEW」 261円 浜崎あゆみ「A BEST」 261円
宇多田ヒカル「First Love」 262円
261円or262円→計算の都合上+消費税による値上げも考慮して260円とする。
STの値段
楽天Insightのアンケート 普段音楽を聴いている平均時間/日=51分(計算の都合上50分とする)https://insight.rakuten.co.jp/report/20210518/
1ヶ月=30日とする 6日=5時間 30日=25時間 1曲の時間1〜7分→間をとって4分
日本レコード協会の集計対象になっているストリーミングサービスの月額料金[6]
Amazon Music Prime 500円 Amazon Music Unlimited 1080円
Apple Music 1080円 auうたパス 550円 AWA 980円 KKBOX 980円
LINE MUSIC 980円 Rakuten Music 980円 Spotify 980円
TOWER RECORDS MUSIC~ 980円 Youtube Music 0円 Youtube Music Premium 980円
合計10070円 平均839.1→計算上の都合上で840円とする
音楽アプリの有料ユーザーは約3人に1人[7]→840/3=280
1時間15曲×25時間=375曲→1ヶ月に聞ける曲の数
280/375=0.746(小数第3位を四捨五入する)→0.75円
各市場の1曲あたりの値段
RC→585円 CD→390円 DL→260円 ST→0.75円
CDを1とした時の換算比率は…
RC:CD:DL:ST=3/2:1:1.5:520となる。
さらに、楽曲人気指標として無視することができない市場が、YoutubeのMVである。10年代の前半から中盤にかけて、日本において、主に楽曲人気の指標を担っていたのはYoutubeであった。特に、AKB48の大ヒット曲「ヘビーローテーション」が国内初の1億再生を突破した際には、大ニュースとして取り上げられた[8]。また、現在においても、複数年にまたがって年間チャートにランクインするような曲は、YoutubeのMVの再生回数が多い[9]ことからも、YoutubeのMVの再生回数が楽曲人気指標の1つであることに疑いの余地は無い。
加えて、1億再生がおよそヒットの基準となる点、気軽に音楽を聴くことが可能な点、収益性など、YoutubeのMVは、STと同じ部分や似た部分が多い。そこで、楽曲人気指標を作成するにあたり、STの再生回数と、Youtubeの再生回数がおよそ同価値になるように換算する。
[1] https://nenji-toukei.com/n/kiji/10021
[2] RCはA面B面という言葉からも分かる通り、大半が2曲入りシングルのため、ここでは全てのRCが2曲入りであったと仮定して、1曲あたりの値段を算出することとした。
[3] 女性アーティストが圧倒的に少ないため
[4] ここでは、女性ソロアーティストのうち、ミリオンセラーを5つ持つ、安室奈美恵・浜崎あゆみ・宇多田ヒカルを指す
[5] 単独名義のシングルのみカウント
[6] 2023年12月末現在
[7]https://www.soumu.go.jp/johotsusintokei/whitepaper/ja/h28/html/nc114210.html
[8] https://www.j-cast.com/2014/02/23197243.html?p=all
[9] Lemon・マリーゴールド・Pretender・白日・夜に駆けるなど
3 各市場のポイント換算の方法
レコードの換算ポイント(以下”RCP”と表記)→1989年までに発売されたシングルのオリコン調べの売上枚数に、3/2を乗算した数をポイントとする。
CDの換算ポイント(以下”CDP”と表記)→1990年以降に発売されたシングルのオリコン調べの売上枚数を、そのままポイントとする。
ただし、各アーティストの1997年以降に発売したシングルの初動売上枚数が15万枚以上のシングルのうち、2周目の売上が初動売上枚数の1/10以下になるシングルとならないシングルの数を比べて、ならないシングルが上回る場合は、そのアーティストが最初にこの条件を満たしたシングル以降に発売した全てのシングルについて以下の計算式で減算する。
((累計売上枚数)—(初動売上枚数))+(初動売上枚数/形態数)
なお、この条件を満たすアーティストと、満たさないアーティストのコラボ曲は、基本に戻り、減算処理をしない。
また、オリコンが別々に集計している8cm盤と12cm盤といった区別は、全て合算の対象とする。(ex.宇多田ヒカル「Automatic」や、MISIA「Everything」の通常盤・アナログ盤、チャゲアス「LOVE SONG」の年度違い、安室奈美恵「CAN YOU CELEBRATE?」のバージョン違いなど)
逆に、シングルタイトルが、シングル表題曲と一致せず、かつ表題曲が定まらないシングルは、売上枚数を収録曲数で除する。(ex.浜崎あゆみ「A」なら、163.0万/4=40.7万となる。逆に、かつ部分を否定できる(=シングルタイトルが、シングル表題曲と一致しないものの、表題曲自体は定まっている)JO1やINI等のシングルはこの条件を満たさない。)
両A面シングルやB面シングルなどの処理について
両A面シングル
・両A面シングルは、ダウンロードの換算ポイント(以下”DLP”と表記)・ストリーミングの換算ポイント(以下”STP”と表記)・YoutubeのMVの換算ポイント(以下”YMP”と表記)の全てが0でない曲のみを計上。
・1曲しかない場合は、その曲のみを計上し、両方ない場合は、両方併記の上で1曲とする。
・2曲ともいずれかのポイントが計上されている場合、両方にCDPを計上する。
(ex.倖田來未「夢のうた/ふたりで…」の場合は、両方に本シングルのCDP「30.1万P」を計上した上で、他のポイントも計上する。他に、NiziU「Make you happy/Step and a step」、バンプ「supernova/カルマ」、ミスチル「掌/くるみ」などが該当する)
・3曲以上がA面のシングルも基本的には同様の処理を行う。ただし、複数の収録曲がCD以外のポイントも計上できる場合は例外で、CDPしかない楽曲も含めて全ての曲をランクインさせる。
B面シングル
B面シングルは、DLP・STPのいずれかが計上できる場合のみ(YMPのみのB面曲を計上すると調査範囲が膨大になりすぎるため)、両A面と同様の処理をする。複数のA面にカップリングされている場合は、発売日が先のCDPを計上する。
AKB48の楽曲のように、シングルの全形態に楽曲が収録されていないB面曲を計上する場合は、換算Pを、収録形態数/全形態数で乗算する。
(ex.「Everyday、カチューシャ」のB面で、DL認定がある「ヤンキーソウル」のCDPは、
((160.8万-133.4万)+133.4万/5)*2/3となる)
DLP→日本レコード協会のダウンロード認定数を利用する。ただし、認定されている数はあくまで下限値になるので、その数は上回るようにポイントを調整する。その上で、「1.5」の換算率を適用する。
これを満たすように以下の計算式を用いる。
シングルトラックor着うたフル+PC配信
→◯(認定DL数+認定DL数/認定所要月数)/1.5[1]
着うた(認定の最低値が、フル10万に対して、着うた50万なので、認定DL数を1/5に減算)
→△(認定DL数/5+認定DL数/5/認定所要月数)/1.5
認定所要月数に関する注意
1 配信開始日が21日以降の場合、認定所要月数を「-1」する
2 認定所要月数が0ヶ月の場合は、認定所要月数を「1.3」、1ヶ月の場合「1.6」とする。
3 1と2の条件を両方満たす場合は、0ヶ月の場合「1.0」、1ヶ月の場合「1.3(1+0.3)」、
2ヶ月の場合「1.6(2-0.4)」とする。
なお、フル配信、着うた配信の両方が認定されている場合は、◯+△でポイントを算出する
STP→日本レコード協会のダウンロード認定数を利用する。ただし、あくまで認定されている数は下限値になるので、その数は上回るようにポイントを調整する。その上で「520」の換算率を適用する。
これを満たすように以下の計算式を用いる。
→(認定ST再生回数+認定ST再生回数/認定所要月数)/520
認定所要月数は、DLPと同様に処理する。
※ST再生回数においても、およその数字しか分からないレコード協会の認定を利用する理由
ビルボードのST再生回数は、全曲の再生回数が確認できないうえ、YouTubeのMVの再生回数を独自にポイント化して再生回数に計上しているため、実再生回数が分からない。したがって、MVの再生回数を一切集計していないレコード協会の認定再生回数にYouTubeの再生回数を足した方が、実再生回数を把握しやすいため。
また、オリコンのST再生回数は、そもそもST集計の開始が遅すぎるうえ、集計開始序盤はSpotifyの集計をしていなかったので、集計開始序盤の実態が把握できないため
YMP→Youtubeの再生回数は、集計時点での確定値になるため、ある月に到達しなければ、およその確定値を得ることができないSTPと同様の計算式は使用できない。しかし、前述の通り、STの再生回数と、Youtubeの再生回数がおよそ同価値になるように換算する必要がある。
→配信開始日が2016年以降で、DL認定がM(ミリオン)orTP(トリプルプラチナ)かつST認定がD(ダイヤモンド)orTP(トリプルプラチナ)の曲をピックアップし、STPとYMPの価値にズレが生じないようにした以下の換算式を使う。
(総再生回数(1万の位以下を切り捨て[2])/10+総再生回数(1万の位以下を切り捨て)/(公開日から集計時点までのの月数[3]))/60=YMPとする
Lemon STP 397435(2.06億再生) YMP 1592291(8.31億再生)
Pretender STP 989819(5.14億再生) YMP 969373(4.90億再生)
白日 STP 980392(5.09億再生) YMP 915094(4.62億再生)
炎 STP 598290(3.11億再生) YMP 641486(3.03億再生)
夜に駆ける STP 1007326(5.23億再生) YMP 572620(2.72億再生)
マリーゴールド STP 587606(3.05億再生) YMP 725512(3.77億再生)
紅蓮華 STP 592105(3.07億再生) YMP 202891(1.02億再生)
STとYMの再生回数が、ほぼ同価値になっているのが確認できる。
YMP集計の条件
1 画面が静止画ではないこと[4]
2 MVが1分以上あること
3 再生回数が100万回以上(集計の煩雑化防止の措置)
4 本人又は事務所の公式チャンネルであること[5]
5 1つの動画に複数の曲がないこと(ライブ映像で2・3曲が収録されている動画などは含めない)
海外アーティストの集計について
Youtube全利用者 24.91億人[6]
日本人利用者[7] 全世代割合が88.5% 高齢社会の日本であっても、全人口[8]の75%を下回るとは考えづらい。 1.24億×75%=0.93
Youtube全利用者/日本人利用者=24.91/0.93=26.78→25とする。
以上の計算から、海外アーティストの楽曲は25回に1回、日本人が再生したものとする。
従って、以下の計算式を用いて集計する。→(総再生回数(1万の位以下を切り捨て[9])/25/10+総再生回数(1万の位以下を切り捨て)/25/(公開日から集計時点までのの月数))/60
ただし、CDP・DLP・STPのいずれも0の曲は、Youtubeの再生回数を稼いだ理由が、日本での人気でないことが明らかなので、YMPを集計しない。
なお、本ブログで、発売日を表示する場合は、一番早く発売された市場の発売日とする。(back numberの「水平線」は、Youtubeでの公開が2020年なので、それに合わせるなど)
[1] 本ブログの楽曲人気指標に用いるこの式は、同じ100万DLならば、認定月数の短い曲の方が、より人気が高いだろうという考えと、2014年に着うたフルとPC配信が統合されたことを踏まえ認定月数による大幅なズレを回避するための折衷案となっている
[2] その月の再生回数に大幅な乖離を生まないようにするための措置
[3] 10ヶ月以内なら、10ヶ月→10.9 9ヶ月→10.8 1ヶ月→10.0 0ヶ月→9.9
[4] Youtube Music・Youtube Music Premiumの再生回数と重複することを避ける措置
[5] THE FIRST TAKEなどは対象外となる。ただし、DISH//の「猫」のように、FIRST TAKE Ver.が売り出されている場合は、そのバージョンに計上することは認める。
[6] https://www.statista.com/statistics/272014/global-social-networks-ranked-by-number-of-users/
[7] https://www.soumu.go.jp/main_content/000887659.pdf
[8] https://www.stat.go.jp/data/jinsui/new.html
[9] その月の再生回数に大幅な乖離を生まないようにするための措置
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